アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「Four handed lights」小泉伸司。2004.2.28~3.13。art & river bank 。

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「Four handed lights」小泉伸司。2004.2.28~3.13。

art & river bank 。

 

2004年3月13日。

 

 なんだかとても憂うつでがっかりすることがあって、歩いて多摩川ぞいを歩いて、多摩川に出来たギャラリーへ1人で行った。これで3回目。

 水路で椿が落ちていると、少し離れたところから見ると、その色合いがとても綺麗に見え、近付くと花の端が茶色になっているのが汚れて見え、かなり落差があるのが分ったり、夕陽がちょうどいい薄曇りの向こうのせいか、一枚のぺらぺらの大きいだいだい色のきれいな丸に見えて、少し感心したりして、ギャラリーに着いた。

 

中は薄暗かった。何だか分らないガラスに写ったようないろいろな色の光が、ぼんやりした像が思わせぶりに変わっていった。ほんの数分。4ケ所のモニターでそれが続いた。壁には、その映像を焼きつけたような小さめの平面。それは、何だか綺麗だった。

 

 説明には、映画館の映写窓を撮影した映像とあった。何となく映画の1部だというのは分ったが、映写窓というのが分らなかったので、ギャラリーの人に聞いた。それは映写室の窓らしい。そこを通してスクリーンに映像が写るらしい。そのわりには、そのガラスにはやたらと傷が多いのでは?と聞いたら、それはほとんど影響がないらしい。著作権とかは?と、また聞いたら、それは、この作品には関係ないらしい。そして、その映像を1秒単位でアクリルに焼きつけ販売している。その小さなアクリル版は綺麗だった。それに、この作家の職業が映画の映写技士と知って、何だか納得してしまった。

 少し、気分が軽くなった。

 

(2004年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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