アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

奈良美智展『セラミック・ワークス』。2010.5.15~6.19。小山登美夫ギャラリー。

2010年6月12日。

 

 今は、学校に通い始めて、かなりの変化があって、何より自分自身のストレスがかなり少なくなっているのが分かり、確かに授業や学校の中でのことで多少の嫌なことや困った事や、へこんだりもするけれど、まだ私にとっては大学という場所がキラキラしているのは変わりがなく、通えるのがありがたい事に変わりはない。それなのに、妻に介護の負担が増えてしまっているのは間違いないのに、妻は私の気持ちが安定していた方が自分も幸せと言ってくれる。

 

 久しぶりに小山ギャラリーへ行くのは、奈良美智展を久々にやるからで、定期が使える大手町経由で清澄白河という駅まで行くことにした。多摩川のパン屋で小腹用のパンを買い、今はなじみになった三田線で大手町まで行き、そこから少し歩いて最寄りの地下鉄の駅まで行き、庭園や公園の横を通って倉庫のビルへ行き、あれ入り口がこっちだから、と妻に言われ、ビルへ行ったら、けっこう人がいて、大きい扉が3枚もあって、ゆっくり開いたり閉まったりするエレベーターには、そこに一人スタッフがいた。

 

 6階に行って、降りたら、とっくりのような器が並んでいた。今のファンタのペットボトルのように3つのこぶがあるようなとっくりのような容器が主に並んでいた。といっても、大きいのは1メートルくらいはあるから、陶器といっても、彫刻というものに近いのかもしれない。その中では、目鼻をひっかいただけのような作り方をしていた花びんが自分にとってはよかった。

 

 そこから階段で7階へ上がる。天井が低かったり、廊下や階段が狭かったりするので、ちょっとセット感が出る建物。階段の踊り場に小さめの窓があり、そこから見る公園の緑は、風に揺れて、色も強くて、その周りの光景も含めて、なんだかきれいで、風もふいてきて気持ちよかった。

 

 7階は人がびっくりするほどいた。さらに大きい2メートルくらいはある頭の彫刻は、今までの奈良作品から比べたら、ずんぐりむっくりの顔だった。上半身の像も、いくつか並ぶ。顔がわりとかわいさから微妙に遠かったりもするが、でも、あいかわらず、観客は女性が多い。ただ、なんだかリアルで、他にない造形な感じはやっぱりすごい、というような気持ちにもなる。

 

 妻と一緒に見られて楽しかった。帰りは、さくらカフェが人が待っていて、またも入れず、駅にさらに近いハネカフェという、飛行機マニアみたいな店に入ったら、健康に気づかうメニューだった。ちょっと不思議な気がした。ものすごく環境に悪い乗り物との組み合わせだったから。だけど、丁寧に作られたベジタリアンカレーやスープやデザートもおいしかった。来てよかったし、ゆったりと過ごせる場所だった。それから少しお店などを見て、帰った。

 

 

(2010年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

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