2014年11月1日
駅から迷った。どこにあるんだろう、と思った。ただ、別の道からだと分かりやすいとあとで分かった。古い建物だけど、初めて来て、そして思ったよりも広いギャラリーだった。1階から3階。どれも小さいギャラリーくらいの大きさ。公共のものらしいが、こういう建物があるだけで発表の機会があるだけで素晴らしいのだろうけど、出来たらもっと駅から近いところにあれば、などと思ったりもした。
8月から11月の末までの会期。しかも、2期に分けて違うアーティストの展覧会。
入り口で荷物とカサを預かってもらう。
1階は、三田村光土里(みたむらみどり)。日常的な、といっても、小さい人形とか、いろいろな雑誌らしき切り抜きとか、部屋いっぱいに配置してあって、海外の小さいちょっと寂しいような観覧車が動画で映されていて、それはまた古い音楽が流れていて、それが独特の気配に、満ちている。
2階に行く。
魚住哲宏+魚住紀代美。家庭というか、家族みたいなものが表現されているのかな、と思われるようなモノでうめられている。小さい家とか、扇風機とか、そして、タイマーか何かで急に動いたり、音が聞こえてきたり、つまりは台風が来るとかいうような気配に、電気が消えると急になる。なんだか、こういう仕組みだけで、不安が起こったりもする。しばらくいたくなる部屋。
3階。
スライドが映っている。
その奥に不思議に空白があるような小さい立体が並んでいる。写真が、何もない場所が立ち入り禁止になっているような不思議な感じ。どうやら皇居がテーマになっているらしく、日本人にとってはすでに日常になっているけれど、たとえば、東京の真ん中に空白があるようなものでもあって、というようなことらしく、その事を改めて思い、その不思議さみたいなものも感じたりもした。
かなり広く、意欲的な作品も多く、また来たいと思って、一度も来なかったのは残念だった。これから、また来たい。
(2014年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。
「トーキョーアーツアンドスペース本郷」
https://www.tokyoartsandspace.jp/location/hongo.html
(三田村光土里氏も、登場しています↓)。