アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「girls don’t cry展」。2003.4.26~5.26。パルコミュージアム。

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「girls don’t cry展」。2003.4.26~5.26。パルコミュージアム

2003年5月21日。

 

 この時期、やたらと「ガールもの」の展覧会が多かったように思った。

 そして、妻と一緒にパルコミュージアムへ。パートⅢの、ここは確か、日比野克彦の展覧会をやった頃は、違うスペースだったように思えた。映画も見られるような場所だったはずだけど、それが、ミュージアムという形になってからは初めてかもしれない。といっても、ギャラリーという感じに近い印象だった。

 

 会田誠の作品が出ているのを、会田のトークショーでも知り、そして、その時に、この展覧会のチラシをもらったせいで、よけいに行かなきゃ、みたいな気持ちにもなっていたように思う。チラシは、B5くらいのサイズで、普通の展覧会のものよりも明らかに一回りは小さい。そして、会田誠の作品があったり、他の人のがあったりと、チラシの種類も何種類かあるようだった。

 

 草間彌生のいろいろな「女の子」の絵、それも、いろいろなファッションを楽しんでいるような絵。それは、翌年に「クサマトリックス」でも、それが発展したような形のものになって、干し草の匂いのある部屋で、何だかとてもよかったのだが、まだ、ハッピーになろうとするというか、これからでも幸福な姿を求めようというか、そういうものも感じたせいか⋯。

 

 それから、村瀬恭子は、やっぱり印刷物と印象が違ってくる、と思ったり、確か、若い女性がボクシングのスパーリングをやる映像も流れていたが、それは、誰だか忘れてしまったり、(Salla Tykka)という人だと後で資料を見直して、知った)タカノ綾は、小さめの絵がとてもいいと思ったり、会田誠コスプレーヤーを全裸にして、そこにボディーペインティングをしていて、写真にとってある作品もあった。

 

 それから加藤美佳の作品が見れてよかった。美術手帳か何かで読んだり見たりしただけだったが、この人の作品は、まず自分で精巧な人形を作り、それを撮影し、(このあたりの手順は多少違っているかもしれないが)、それを元に精密な絵を描いていくというものだった。その手順に、コンセプトといったものというよりは手間ひまをかけたい妙な執着心みたいなものを感じ、見たいと思った。そして、実際の作品は思ったよりも大きく3m四方くらいの大きさがあったように思う。やっぱり、何だかすごく、そして、ところどころがぴかぴかしていて、見てよかった、と思えた。

 

 こういうグループ展は、でも、このくらいの規模の方が見やすいのかもしれない、と思った。

 

 

(2003年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

art.parco.jp