アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「Skurappu ando Birudo プロジェクト 道が拓ける」。Chim↑pom個展。2017.7.29~8.27。キタコレビル(高円寺)

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「Skurappu ando Birudo プロジェクト 道が拓ける」。Chim↑pom個展。2017.7.29~8.27。キタコレビル(高円寺)

 

2017年8月27日。

 チンポムには広島での作品であやまったりしたあとに、違和感があった。今もその気持ちは微妙にあり、その時の本を読んだものの、当初は、悪ふざけ的なものが上回っていたように思えて、そのことも含めて、もっと正直に伝えて、その上で話し合えばいいのに、と思ったりもしていたが、もしかしたら、違うかもしれない。それでも、そのあとにいろいろな話し合いを重ねているのが著書を読むと分かってきたようなところもあった。ただ、まだ違和感は残っている。

 

 去年の歌舞伎町で壊すはずのビルを使って、真ん中に穴をあけた展示は、やっぱり恐怖心もあったけど、素晴らしかった。改めて見たスーパーラットの作品は、その製作過程も含めて素晴らしいと思っているし、あの展示と関係しているのが、今回の個展というのを何かで知ると、見なくちゃ、といった義務感に近い気持ちにもなったが、見る機会がなかなかないまま時間がたって、今日は他の参加することがあって、それが午後5時に終わってから向う。

 

 高円寺の駅が近づいてから、今日が「阿波踊り」の日だと初めて知って、ホームから見下ろすように踊りの集団が見えて、人がその周りにすごくたくさんいて、改札口に行くまで人の波ができてそれがコントロールされていて、改札を出ても目指す出口には、一回、違う出口に出てから回らないといけなくなっていて、なんだかすごく不便な気もしたけど、警察官がすごくたくさん立っていて、こんなに数が多いんだ、ということを改めて思った。

 

 そこから歩いて、以前来たときは、すごく迷ったから、今回はそれほど迷わずに、キタコレビルに着くことが出来た。ただ、あとで出口と入り口が違っていたのが分かったけれど、何しろ前回来たときは木造の作りだったはずの床がアスファルトの道路になっていて、そこの会場に入るときには、いつも美術館やギャラリーで見る人たちとは明らかに違うパリピ成分が高いような若い集団で、それだけで、少し気後れもしていたが、入場料を払って、中に入るとスーパーラットの作品で、今回は壊されたものをまた組み立てたものなのだろうけど、そこの下では実際にネズミも飼っていたみたいだった。

 

 そして、子どもが作る秘密基地みたいに入り組んだ構造に変えられたような建物の階段を上ると、映像が流れていて、それは歌舞伎町の展覧会と、そのあとの解体と、この会場を作って行く流れが、適度な長さの映像になっていた。さっき、入り口にいたパリピ感のある若い人が、映像の前に立って、少し見にくくなった。

 

 その後、雑踏にも思える場所に、Pがあり、それは渋谷バルコを解体するときのPのネオンサインであって、外側にはCもあって、その場所はポストカードを買うときに、チンポムの卯城氏が売ってくれて、そのときに聞いたら外でないと見れなくて、隣のビルの階段をのぼると、よく見えた。なんだか、違う場所のようだった。

 

 地下に行くと、あちこちから集めたゴミのようなもので、地層を作っていた。そして、そこからマンホールを通って、上の道路に出られるのも分かったので、列に並んだ。前に並ぶ人たちは、そこで撮影もしているから、時間も多少かかっているようだった。すぐ前に並んでいる観客がミニスカートの若い女性だったから、距離と時間を十分にとって、完全に登り終わるのを待ってから、はしごを登った。自分の荷物が邪魔だったけど、狭い通路を通って、出た。頭だけ出して、周りを十分に見たり、といった、余裕もなかったが、それで「道路」に出た。

 すごい作品だった。

 

(2017年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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