アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「第19回 ドマーニ・明日展」。2016.12.10~2017.2.5。国立新美術館。

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「第19回 ドマーニ・明日展」。2016.12.10~2017.2.5。

国立新美術館

 

2017年2月4日。

 知り合いから招待券をいただいたので、行くことにした。ありがたい。あとになって、ドマーニの意味をインターネットで調べたら、どうやらイタリア語で「明日」という意味らしい。本当だったら、海外への研修の成果展のはずなのに、そして、世界のいろいろな国へ研修へ行くというのに、イタリア語、というのは、どういうことなのだろう、と思ったりもした。

 

 六本木から歩いて、美術館に向かう途中にブルーボトルコーヒーがあるのに気がついて、帰りに寄ろうという話をして、でも、ラーメンのほうがいいかも、というような話もして、美術館が見えてきたら、敷地内の樹木に赤い水玉があって、次の草間弥生展の期待を高めていて、この印だけで分かるというのは、すごい、と思った。

 

 ドマーニ展。いつも知っている名前がほとんどいない。

 最初の部屋。岡田葉。最初のキャプションというか、説明を読んだら、元彼の家が火事になったと、おそらくは人づてに聞いて、今は連絡も取らないけど、気の毒に思ったといったことで、その絵を描いた、というような言葉がのっていて(今、思い出しているので、かなり内容が違うのかもしれない)、それが絵になっていて、火事の絵は、昔、うちの隣が放火されて燃えている姿を思い出したから、たぶんリアルなのだろうと思うけど、そういう題材が、面白いというか、気持ちの変な、いつもは使わない気持ちになったから、表現として面白いのかもしれない。

 

 南隆雄。映像がゆっくり流れる。なんとなくおしゃれな感じで、それは、イタリアかどこかの景色が元になっているのを知り、なんとなく、そうかも、などと思ったりした。

 

 池内晶子。薄暗い部屋に、赤いもやもやが宙にある。それも、何か滞っているというか、からまっているように、小さく輪っかみたいにあると感じ、しゃがむと、思ったより広い範囲に細かく赤い糸がはり巡らされて、その上で、真ん中に穴があいているように見えた。なんだかすごい。

 

 松井えり菜が、今も自画像を描いていて、それは頼もしくも思ったが、プロフィールにはgeisaiの文字がなかった。たしか、そこで最初に評価されたはずだったのだけど、と思って、時間が流れたのと、村上隆geisaiの出身者を語る時に、いつも不機嫌だったりしたことも思い出したりした。

 

 他にもいろいろな作品のバリエーションがあったが、申し訳ないのだけど、時間がたつと忘れてしまうのかもしれない。それでも、毎年、続けられるのだろうし、自分の見方や理解が浅いだけかもしれない。

 

 帰りにブルーボトルコーヒーの前を通ったら、やたらと席が少ない作りのせいか、満席だったので、ラーメンにして、一蘭に行った。昔、福岡で食べて、妻にも食べさせたいと思った店で、東京に進出してくれて、うれしかった記憶が、今もある。

 

 

(2017年の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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