アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「イメージのむこうがわ コレクションによるテーマ展示」。1999.10.8~12.12。東京都現代美術館。

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「イメージのむこうがわ コレクションによるテーマ展示」。1999.10.8~12.12。東京都現代美術館

1999年11月。

 

 振り返ると介護の日々の中でも、時間があれば美術館へはけっこう行っている。それは、でも感情をキープするために必要なことだと思う。東京都現代美術館。コレクションによるテーマ展示。

 

 ギャラリーガイドがあるからと午後2時を少し過ぎて、走っていったら、違う団体だった。でも、実際のガイドは、期待してほどではなかった。こうした説明を聞いても、あーそうか、などと思わなくなったのは、こちらの知識が変に増えたせいもあるかもしれない。

 

 洗剤や新聞を陶器で再現した作品を見ても、あ、ウォーホールみたいだと思い、わざとピンぼけにした建築写真を見ても、あ、リヒターなどと思ってしまい、目の前の作品に集中できない。

 

 同じ人間で、たいした違いを出せるわけもない。まったく違った宇宙人がいるとして、そういう視点から見たら、人類がやっていることなんて、どれも違いが分からないと思う。それでも人間の中にいると、もっと違うものが見たい、と気持ちが要求してしまっている。

 観客ってぜいたくなんだ。自分も含めて。

 

 

(1999年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

www.mot-art-museum.jp