2003年5月1日。
ミズマアートギャラリーが移転してから初めて行った。
表参道から、中目黒になった。
その数日前に会田誠のトークショーを見に行った時に、この展覧会のハガキをその司会者からもらってしまったこともあって、出掛けた。
妻と一緒に行った。
岡田裕子は会田誠の配偶者で、つい去年くらいに子供を生んだということは知っていた。
その経験も生かして、この作品を作ったようだった。
男が妊娠したという想定のハダカの写真がある。
イメージのビデオが流れている。
そして、正面に男を妊娠させるための医学的な話を、かなり大真面目に始めて、それを医師に扮した人が続けている。宝くじに当たった青年が、それを自分が妊娠して出産するために使って、それを実現するという話になっている。
イメージの写真などでは分らなかったが、こういう医学的な話を聞いていると、これだけ大変なことを女性は普通に可能にしているんだ、ということが何だか少しずつ、でも確実に分ってくるような気がする。子宮がわりに内臓をどうする、とか、羊水をどうする、とか、こういう具体的な言葉の積み重ねが、何だかすごく効果的な感じがした。こういうことが、専門的なことを正しく使っている、ということかもしれない。
帰りにカフェ チャノマに寄った。窓ガラスが左右にある不思議なところで、妙な解放感があって、気持ちよかった。そこに花形満みたいな髪型をした青年とその彼女が人目を必要以上に気にしてイチャイチャしているように見えた。そうしたら、その数日後、渋谷に行った時に、窓ガラスの大きなおしゃれっぽいカフェの窓際の席に、その青年が彼女と一緒に、また妙に人目を意識したポーズでいた。それだけあちこちのカフェにいる人なのかと思った。
(2003年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。