アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「宇宙と芸術展」。2016.7.30~2017.1.9。森美術館。

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「宇宙と芸術展」。2016.7.30~2017.1.9。森美術館

 

2016年10月15日。

 半年くらい前に送ったフリーペーパーの懸賞があたった。喜んだら、来年1月までの展覧会だけど、その招待券が使えるのが10月の中旬くらいだったので、勝手だけど、ちょっとガッカリもした。それでも、ショートステイの間に講義をする予定が来月になってしまったので、土曜日に出かけられるようになり、妻と出かけた。腸の調子が悪く、お腹がはっていて、後で知ったらとんぷくで飲んだ薬がかえって便秘につながることを知ったので、当たり前だけど、より調子が悪くなったので、その不調を抱えながら、展覧会に行く。

 

 最初は、「宇宙のとらえかた」。古い資料が並んでいる。貴重なものだろうと思うし、ダヴィンチのメモみたいなものもあるけれど、そんなにピンとこない感じになって、だけど、曼荼羅は、見ていると、不思議な気持ちにもなる。それから、宇宙空間を使った、大きな立体物みたいなものを見たりもしたけれど、なんだか広がりを感じられない。そのあと、江戸時代のうつろい船というのが印象に残ったし、おみやげもの売り場でも、その関連グッズがかなり売れていて、それはなんだか説得力があった。

 

 最後のチームラボの映像は本当に床が動いているようで、だけど、ぜいたくを言えば、音楽がもっと宇宙のリアルを、たとえば、昔は拳銃の音が「ズキューン」だったのが「パン、パン」になったように(とはいっても、自分だって本物を知らないが)もっと、イメージではなく、無音の宇宙空間のリアルさが伝わるものになれば、とも思ったが、そうなると浮遊観が出にくいのかな、と思ったりもして、その他のものの印象のやや薄いのは、自分の体調が微妙に悪くて、薄い痛みがずっとあったからだと思うと、残念だったりする。

 

 だけど、もっと宇宙の大きさとか、絶望的になるような孤独感があるような、そして、本当に広すぎる、と思えるような展示があればなあ、と思うのは、ぜいたくなだけかもしれない。それでも、宇宙の中にぽつんといる、ということが分かれば、と思ったりもした。あとは、UFOへの強すぎる思い、みたいな感じが伝わって来るような作品もあれば、などと思った。

 

(2016年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

 

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