アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「鉄川与助の教会建築」。2012.3.8~5.26。LIXILギャラリー。

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鉄川与助の教会建築」。2012.3.8~5.26。LIXILギャラリー。

2012年4月16日。

 

 INAXギャラリーが名前を変えたが、おそらくは、しばらくの間、もしかしたら、これからずっと、LIXILギャラリーではなく、INAXと呼び続けるような気がするが、その名前を変えてからの、たぶん最初の展覧会でもあって、3月から5月という長い期間、続けられる。知人が、すごくいい、と言っていた。その人は建築にも興味が深い人、という事もあるのだろうけど、そうやって、気持ちをこめたほめ言葉を聞くと、それを見てみたくなる。というよりも、他のこの場所で開かれた展覧会を、妻がとても見たがっていたから、という理由の方が強い。

 

 久しぶりにアートで出かけるので平日に昼間は新橋を通ると、本当に背広の人間ばかりが多く、サラリーマンが今でも圧倒的な多数なんだ、という印象が気持ちに刻まれ、そして、しばらくたつと、薄らぐ。それより、目的地の事で頭がいっぱいになる。京橋で降りて、すぐだった。

 

 鉄川与助の教会建築は、江戸が終ってから、長崎あたりにいくつも建てられた教会らしい。最初は小さなセットみたいな木造から始まり、レンガなどを細かく積み重ねながら、中には信者が描いた絵を使ったものもあり、きっちりと組み上がったというよりは、思いが形になったもの、と素人ながら思う。なんだろう。建築物なんだけど、何かの生き物のような。

 自分の知らない世界の方が圧倒的に広い。

 

 そんな事を思わせる展覧会だった。考えたら、ほぼ教会の写真が並んでいるだけなのだけど。

 

 

(2012年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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