2007年11月8日。
昨日は、お墓参りを無事に行けた。
今日、いつものように午前11時30分ごろ、ほとんどお昼に起きたら、文子が予定通り、多摩川アートライン巡りをしよう、と言った。天気もいいし。
ちょっと面倒くさいような気もしたけれど、今日行かないと、11月3日から11月11日と、けっこう短い期間しかやっていないから、たぶん、地元の駅以外は見ないで終わってしまうとも思ったので、やっぱり行こうと思い、今日も妻に誕生日にもらった長袖Tを着た。
まずは、沼部駅から見た。久しぶりに歩くと、少し遠い。まだあるのか、と思うのは、最近歩くといえば、図書館くらいなので、それより長い距離に体が慣れていないのだと思った。
駅に着いた。何もない。壁面を美しい色彩で飾ります。と太田区報に書いてあったから、蒲田方面だけでなく、多摩川方面の壁も、線路越しに見る。目立つのは、何もない広告のスペース。スケジュールが間に合わなかったのではないか?と妻と勝手に結論づけた。
下丸子に向かった。
ハービー山口という人の写真。
学生ばかり。結局、若い女性を写したかっただけではないか、と疑う。
間島領一の作品は、駅長。万歳をした自分に似た顔をした板の人形がホームのすみにあった。今より多摩川線の車両が多い時に使っていて、今は閉鎖されているスペース。そこに花壇みたいなものも作られていた。これは、槙島みどり、という人の作品。
さらに、渡辺元佳という人の羊の立体は、体が半分ずつになって、駅のホームの柱にくっついていた。大田区の鋳造技術だ、そうだ。目がつぶらだった。
3つもあると、嬉しい。
武蔵新田駅。降りると分からなかった。向こうのホームに見慣れないベンチがあった。妻が、インターホンで「今日、一日アートラインを回っているんですけど」みたいな事を言ってくれて、改札を開けてもらって、向こうのホームへ行った。アクリル、それも何色も使って、張り合わせたベンチ。その色合いは、人が座った後に温度が色で残る、というような狙いのあるもの。つるつるに仕上げてあって、少し手でさわり、それから、またインターホンで戻ってきた。線路越しに見ていたら、小さい赤ちゃんを連れた若いお母さんが、そこに座っていた。あ、いいなー、と思った。妻と二人で、作品を変に見慣れていて、座っちゃいけないと思い込んでいたね、と話した。
次は、矢口の渡。
意外と、7分くらいというのは早くたつ。次の電車が、けっこうすぐに来る気がする。でも、それは二人で回っているせいもあるだろう。
矢口の渡を見ながら降りる。どこに作品があるか分からない。
展示のプレートを見つけた。アルファベットと数字。
都内では珍しくなった木造の、このホームを白いペンキで塗っていたのだった。言われなければ気がつかなかった。さらに、どこかに秘密のマークがある、と書いてあって、1台電車を見送って、探したが、分からない。駅員さんに聞いたら、その人は、この駅に1時間だけ、代打で来ている人で、分からない、と言った。蒲田のインフォメーションセンターで聞くことにした。
蒲田駅のガラス窓には色がついていた。赤と青と黄色。ある意味、あらさを感じさせるくらいに基本的な色だ。でも、太陽が差し込んでいて、そこに人が歩いて、色のついた光をうけていると、すごくかっこよく見えた。吉田重信という人の作品だった。
ホームの真ん中の柱の上の方に、フロリアン・クラールの作品。駅に、ものすごく未来の透明な電車がある風景をCGで作っていた。インフォメーションブースがあって、そこのスタッフに聞いた。
沼部駅の絵は天井にあること。
矢口の渡しの「マーク」はいもり、みたいなものらしいが、どこにあるか、その人も知らない、ということ。
そして、そこで缶バッチとポストカードとぶら下げるカード入れを、500円寄付していただいた。
電車の中で、カード入れの中の説明を見ていたら、武蔵新田の神社の中の浅葉克己の作品を見たい、と妻が言った。降りて、神社へ歩く。いろいろな店がある。すごく老舗っぽいうなぎ屋。値段も高いらしい。神社は商店街の中にあった。
石のラブ、と書いてある板のような作品。そこにある、けやきのご神木が、でかくて、異様で有り難い感じがした。拝んで触らせてもらった。太く、変な形をしていた。「石の卓球台」もあった。それも作品だった。「
駅に戻る時にラーメン屋に入った。ときん。熊本ラーメン。けっこうおいしかった。
そこから、沼部駅に行った。天井に黄色を使った絵がいっぱいに描いてあった。気がつかなかった。こんなに大きいのに。間に合わなかっただね、と言ったのを二人で反省した。
帰ったら、午後3時。
けっこう時間もかかったが、かなり楽しめた。
(2007年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。