中国の現代美術の展覧会を2ヵ月で2つ見た。
一つは、原宿・キリンのアートプラザ。「不易流行」。
おもしろかったのは、紙を積み上げて迷路のようになっていて、そこを靴を脱いであがって歩いていく作品。進むと紙の壁がそびえていて、それが不思議と圧迫感が少なくグルリと回って中心部に近づくと、少しドキドキするが、ただ空間がある。紙に囲まれているせいか、妙に静かだった。
それから、中国人家族を壁いっぱいに無数に貼ってある作品。一つ一つ見ていくと、若い世代になっていくほど今の日本人の顔にどんどん近づいてくる。そう感じて、他の写真を見ると歳をとっている人は昔の日本人の顔に似ている。時間の違いが、表情の違いになっている。そのうち、同じ人種なら世界中、同じ顔に余計になってくるかもしれない。
(1997年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。