https://vimeo.com/ondemand/genron20160331
2016年3月31日。
佐々木 宇野常寛は、前の世代との切断を強調して、それで注目もされたのだけど、切断し過ぎたのではないか。
さやわか その切断みたいなものを、つなぎたいとも思っていた。
佐々木 いろいろなものを終らせすぎるのではないか。そうなると、次に待っている人さえ、いなくなってきたのが今ではないか。
さやわか ジャンルを焼き尽くさないということは考えている。
佐々木 自分がインサイダーではない、という自覚はある。どのジャンルもやる気のある人は、好きだし、次のスターは大事にされる。
さやわか あるジャンルに献身すれば、それなりに大事にされる。
佐々木 だけど、それがやれない。
休憩をはさんで、トークは続く。
佐々木 ジャンルは、全部沈んでいくと思う。音楽に関わっていて、音楽が一番早いと思っていて、今は全部がぐずぐずで、これが全部のジャンルに行くと思うから。ただ、そこで生き残るとしたら、沈みきらないと思うので、そこで、仕事が来るとすれば余人に代え難い、ということだとは思う。
佐々木 オレだって考えてる問題が、震災以降、すごく多くなって、それでも、気持ちが重いのは、無理しているからだと思っている。これから、ひとり出版社のように、一人か2人が食えるようにしていって、個人的なことをしていく、という方法があると思っている。
自分としては、たとえば500部だけ発行する。あとは刷らない。そのことで売っていく、というような方法もあるかもしれない。
同一を見られるというのも批評のセンスだと思う。
コンテンポラリーダンスを見ていると、他のことを考えていて、それを止めない、といったことも大事かも。自分がどう反応しているかを見る目みたいなもの。
さやわか 分らないもの。それを考える。
距離をとれる、というような、さやわか氏が、自分は離人症的なところがあって、といっていたように自然に対象と距離をとる距離感があって、それが作品につながっているかもとも思った。
午後11時を過ぎて、4時間を過ぎても続いていて、終る前に抜けた。
有意義な時間だった。
「キャラの思考法」さやわか