2016年9月26日。
最初は期待もしてなかったのだけど、そのうち、ツイッターなどで、その評判を知るようになり、ゲンキンだとは思うけれど、見たくなったら、小学生の頃、夏休みのたびに、とまではいかなくても、ごくたまに見る映画が、「ゴジラシリーズ」だったことを思い出し、田舎の古い体育館みたいな場所で見たことや、小さな町に本屋が一軒だけあって、いつもは「子供の科学」を買っている場所だったのだけど、その夏に見たのだか、その前に見たのだか、「ゴジラ」の本があって、小さなカラーのほぼ写真ばかりの本だったけど、それを買って帰って、そっと読んだのを覚えている。そんなことも思い出したりして、さらには、区役所で「シン・ゴジラ展」を見に行ったということもあるし、何しろ見に行きたいという気持ちが重なって来て、見に行きたいと思った。
予告編が長かった。
映画の最初から、会議の連続で、ただ書類を配ったり、会議室のセッティングの映像だけで、妙に盛り上がる気持ちになるところとかが、エヴァンゲリオンっぽいなあ、と思ったり、やたらと大きく文字が出る所とかもそうだよな、と思ったり、いろいろな視点が一気に押し寄せるところとか、何しろゴジラが、最初は違う形態で出てきて、気持ち悪くて、得体が知れなくて、使徒みたいなどと思ったりもして、それに対してのグダグタな対応が続いていて、だけど、こういうところは今の日本に相当詳しくないと、分からないから、海外で受けなかった、というのは分かる気がした。
でも、そのあとにゴジラが変態までして、その前にも後にも、大田区がたくさん出てきて、わりと近所が闘いの場所になっていたりもして、あそこだ、あの橋が壊された、とか、盛り上がったり、知っている場所が出て来ると、それだけなんだか気持ちも盛り上がる。放射能を吐き出す前に、まずは何かを吐くように下へまき散らしてから、上にいくみたいなところとか、背中からもビームのように放射能が出ているところとか、そういう造形とか、行動とかが、恐くて、意外で、さらには、美しいといっていい瞬間がかなりあって、見に行ってよかった、と思えた。