
2025年9月27日。
銀座シックス。その6階にTSUTAYAがある。
そこは広く、そして、その中にギャラリーがある。
GINZA ATRIUM。
この日は、キム・ソンウの個展をおこなっていた。
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/50306-1252471004.html
(『銀座 蔦屋書店』サイト)
キム・ソンウは、絶滅した鳥「ドードー」を主要なモチーフとして作品制作を続けている。かつてモーリシャス島に生息し、外敵のいない環境に適応する中で飛ぶことをやめたドードーは、人間の手によって絶滅した。「飛べない残念な鳥」として知られるドードーですが、彼の作品に登場するドードーは、再び空を飛ぶ可能性を秘めた、新たな希望の象徴として描かれる。彼はこのドードーを通じて、現代社会で私たちが知らずに手放してしまっている「可能性」や「夢」について問いかけ、あきらめずに歩み続けることの大切さを語りかける。
本展は、「ドードー」シリーズの歩みを振り返るオムニバス形式で構成され、新作も35点を公開、日本での展示に合わせて葛飾北斎の《神奈川沖浪裏》をオマージュした作品も発表した。この作品では、ドードーが荒れ狂う波の上で揺れる帆柱につかまりながらひたむきに航海を続ける姿が描かれた。これは、作家自身とドードーがこれからも旅を続けていく決意を象徴すると同時に、波に揺られながらも自分の人生を懸命に生きる私たち自身の姿とも重なる。“たとえ先の見えない航海であっても、希望を捨てずにしなやかに前を向いて進んでいく”という作家の願いが込められた作品の数々を展開した。
(『銀座 蔦屋書店』サイトより)
作品内では、キュートといっていい造形だったのだけど、ドードーの持つ複雑な意味合いを知ると、それだけで作品の密度は上がって見える。
さらには、この作品の質感は、「スーパーフラット」以降のスタンダードなものと思われるのだけど、しかも、北斎の浮世絵をオマージュしているから、元々「スーパーフラット」の祖先のような浮世絵に近づけている、という意味でも、意味が重層化しているように思う。
こうした空間が、商業空間の中に、ふとあるのは、やはり、気持ちがいい。