https://genron-cafe.jp/event/20141103/
2014年11月3日。
ずっと見たかった平田オリザの演劇を見て、その頃、ちょうどゲンロンに平田オリザが来ると知って、申し込んだ。演劇は、心に残る、というのは、こういう感じなのか、と思った。押しつけがましくない、わざとらしくない、という意味では北野武の映画と似ているのかもしれない、とも思った。
平田オリザの覚悟みたいなものが、分かったような対談になった。司会の方は、申し訳ないのだが、持論を展開せずに、二人の対談をもっと聞きたいと思ってしまったが、あれが、自分が思っている大学の先生というタイプでもあるのだろうと思い、独特の気難しさがいつもあるような人が多いのは、持論がしっかりしすぎていて、という事ではないか、と改めて思ったりもした。
平田オリザは、確固としていた。目的があって、そこに向かって、策を尽くす、という事をしているようだった。政治家に対しても説明をして、それが通りやすかったから、政府と関わるようになった、という事らしかった。シンプルだけど、難しいこと。
東が、演劇について、そんなにいいものなのか。もっと暗い部分も含めての事ではないか、というような質問も聴衆として分かる気もするが、ただ、平田が、まだアートの中でも演劇はとても弱い立場にいるから、という言い方も分かる気もした。ただ、すごくしぶとくて頭もよくて、という感じは分かったが、もう少し時間があれば、もっと正面からとんでもないぶつかり合いみたいになったら、とも思ったが、今回の3時間でも、有意義だった。
次はアンドロイド演劇か、と思って、整理券まで抽選で当たったのだったが、私と妻もカゼをひき、出かけられなくなった。
「芸術立国論」 平田オリザ