特殊漫画家、という肩書きのある根本敬が、突如、大きい絵を描く、と決めてから、完成するまでの話。それが漫画によって描かれている。
アドバイザーの現代美術家・会田誠の距離感が、敬意を持って接する、というのは、こういうことなのだと思った。
さらには、作品が作品として成立するまでの、他の誰もが助けられない苦悩のようなものもきちんと記録されている。
貴重な文献だと思う。
元々、作者は、根本敬の凄さに若い頃に触れ、それが受け入れられずに「敗北感」を持った過去がある、といったことまで描かれていた。
会田さんは根本さんが
自分の提案に
引っ張られすぎないよう
常に気を遣い
根本さんはなるべく
会田さんの意図を
汲めるよう心がけているようだった
2人の関係は
お互いへのリスペクトの上に
成り立っているんだなあ
大きな絵を描くことの技術的なことも含めて、重要な情報があると思う。