人物がウールのセーターを着ている。それも、遭難してもわかるように漁師に着せたと言われる固有の編み方をしていると言われていて、それが、すべて陶器で作られている。
焼き物は、いろいろと可能性があると、こうした作品を見ると、思わせてくれる。
「小方英理子は『記憶をとどめる方法』、『素材と生き物の境界線』をテーマに、黒粘土や陶器による作品や、人物をモチーフにした立体作品を制作している作家です。
(中略)
おとぎの国のような実在する話しや、自身の記憶や経験から紡ぎ出されるイメージ1つ1つをまるで糸のように束ね、大切に編み上げる造形は、時代の流れにはとらわれない強さがあり、わたしたちに様々なストーリーを想像させ独自の世界へといざないます。
大切な誰かを守る為に、受け継がれ進化した編み模様。
幼い頃から繰り返してきた、おまじないのような決まり事。
誰もが持つ、祈りのような気持ちをテーマに、本展『crossed fingers』では作家にとってしばらくぶりに挑んだ大きな立体作品を発表いたします」(チラシより)。
「小方英理子」サイト
「Hasu no hana」サイト