この作家の個展は、このギャラリーでは2度目だった。
人物が、とてもしっかりと、そこにいて、それでいて、静かな威厳のようなものも感じる。存在感のある作品だという印象だった。
今回も、形式が変わったとしても、その作品の印象は変わらない、と思った。
『松下誠子は様々な素材や手法を横断し、個の記憶や経験を逡巡する内界と下界を繋ぎ、多様な読み取りが可能な作品を発表してきました。特にパラフィン紙、パラフィン・ワックスの取り入れ方は印象的で、独自に捉えた時間や個と世界の狭間を生み出しています。またパラフィンの半透明で薄い内部は人間の確かな存在や重さを持つ塊として、また同時に存在の脆さが表現されています』(チラシより)。
『Hasu no hana』サイト