アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

佐々木香菜子 個展『MOVE』。2023.9.8~10.1。六本木ヒルズADギャラリー。

佐々木香菜子 個展『MOVE』。2023.9.8~10.1。六本木ヒルズADギャラリー。

2023年9月19日。

 森美術館で展覧会を見て、帰りは3階に降りる。

 そのショップにはギャラリーがあって、つい寄ってしまう。

 

 一面に青を基調とした抽象的な絵画。

 動きもあって、何よりきれいで、かっこよくさえ見える。

 ただ、そこに今の時代でのアートとしての新しさのようなものは、分からなかった。それでも視覚的に、ずっと見てしまうような鮮やかさがある。

 

(「佐々木香菜子」サイト)

https://www.sasakikanako.com/biography

22歳からイラストレーターとしてキャリアをスタートし、ファッションを主軸に広告ビジュアルや商品パッケージ、企業とのコラボレーションを数多く手がける。

ライブペイントにも力を入れ、ユニークなシチュエーションでアート作品を完成させ、話題を呼ぶ。

近年は作家としても活動し、「思考を止めない」というメインテーマから派生した代表作 "REBORN" シリーズは、世界中のアートコレクターからの注目を集め、国内外においての個展開催やアートフェアへ精力的に参加している。』(「佐々木香菜子」サイトより)

 プロフィールだと、とても多才で器用な人、という印象だった。

 

(「六本木ヒルズA Dギャラリー」サイト)」

https://art-view.roppongihills.com/jp/shop/adgallery/sasakikanako/

私が母の子宮の中にいた頃の色の記憶で、強い思い入れを持って使用してきた今までの“青”。
母が空に旅立った後に向き合った青。
過去から引き継いだ想いを大切に胸にしまい、私から新しく生まれる“青”への意識を、生まれ変わり進化する細胞分裂REBORN」シリーズにのせた作品展です。

人だからこそ、過去があるからこそ「生まれ変わる」「動き出す」という進化を楽しめるのだということ、それが未来への希望につながるスイッチになるようにと、いう想いを込めました。

佐々木香菜子

 

 こうしたステートメントを読むと、そこに込めた「思考を止めない」や、生まれ変わり進化する「細胞分裂」のイメージで、それも含めて、動き続ける作品ということかもしれないと思う。そして、自身の個人的な記憶と、執着の意味も入っているので、それで現代アートになっているということのようだ。

 

 

 

 

『抽象の力』 岡崎乾二郎

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