アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

KAWAMATA Expand BankART 。2012.11.9~2013.1.13。BankART Studio NYK。

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KAWAMATA Expand BankART 。2012.11.9~2013.1.13。BankART Studio NYK

 

2013年1月13日

 

 横浜トリエンナーレのディレクターや、東京都現代美術館での個展などで、川俣正に、志を感じているから、新年の最初に行こうと、勝手に決めていた。

 

 地下鉄を降りて少し迷って、向こう側に見える建物からはみだすようにしている木製の建物の大きさになっている巨大な舌みたいに見えるのが、作品だった。着いたら、入場料を払っている場所で、川の上から見ませんか?ボートに乗りませんか?みたいなことを言っていて、あ、行きたいな、と思い、妻と相談して、ばたばたと申し込んだ。1人500円。保険料のようだ。入場料は、私を学生として、妻を大人として払い、それで、妻の方で図録を買うことにするセットにすると学生が買うよりも安くなる、というせこい計算をして、お金を払って、さらにはボートに乗ろうと、案内してもらって、移動する。だけど、バタバタしたわりには、ボートが来てから、乗り込むまでに時間がかかって、荷物を置いて、救命胴衣をつけて、妻と一緒に乗る。思ったよりも、水面に近い。

 

 オールを持たされたけど、他の乗客は自分よりも年上がほとんどだった。黙々とこいだ。すごく流れが遅いと思っていた運河だけど、Uターンをしようとしたら、潮の流れが思ったよりも早くて、一瞬、流されそうになったが、その時は、他の人達も一緒にこいでくれて、それで一応、方向を変えることも出来て、予定のルートに戻れたけど、ちょっと恐さも感じられて、そして、川から作品も見られて、うれしかった。

 

 会場は1階から、2階から、3階で、天井に近所の公団を取り壊した時の窓枠が並んでいたり、搬入時のパレットなども積み上げられているみたいだったり、窓の外へもはみだしている。すごい量だった。この建物の印象まで変えている。

 

 あとは、これまでの川俣正の作品についての映像も流れていて、かなりいろいろとやっていたことが再確認でき、中でも、海外の教会の中にイスを積み上げた作品を作る過程を映していて、最初は、あーあーというような顔をしていた作業の担当者が川俣の説明を聞くうちに、おもしろそうだ、という顔になり、途中で誇らしいといってもいい感じになっていって、やっぱりすごい、と思えた。今度は、豊洲などでやっているプロジェクトも見に行きたいと思った。

 

(2013年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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