アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「倉俣史朗の世界」。1996.629~9.23。原美術館。

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倉俣史朗の世界」。1996.629~9.23。原美術館

 

1996年6月。

 昔、一度くらいは行ったことあるはずなのに、ほとんど覚えていなかった。品川の原美術館。今回は、その記憶と重ならないくらい新鮮で印象がよかった。初めて来たような気持ちだった。こじんまりとしていて、静かで警備員もいない。落ち着いていく場所だった。

 

 「倉俣史朗の世界」。インテリアデザインで有名らしいが、恥ずかしながら、自分は知らないものの、透明なイスの中に花が入っていて、それが安っぽくもなく、奇を衒うようにも、不思議と思えず、展示の方法のせいもあるだろうが、静かに美しさが漂っている。ほとんど家具ばかりが並んでいるだけといっていいのに、展示全体としても、その印象は変わらなかった。

 

 そこの喫茶室というよりは、カフェといった方がいい場所は、ガラス張りで芝生の庭に面していて、とても気持ちがよかった。コーヒーと『イメージケーキ』を妻と頼んだ。ケーキに期待はしてなかったが、皿には、さっき見たばかりのきれいな波の形をしている引き出しばかりの棚の形。をした食べ物があった。それから、ここに来る度にイメージケーキは頼むようになったし、楽しみにもなった。

 

 リーフレットには「今、東京で見られるクラマタ作品マップ」と書いてあった。全部で、16ヵ所。

 

ヤマギワリビナ館和風照明フロア。

ピアチェーレ

きよ友。

赤坂梅の木。

ペンタックスフォーラム。

新宿タカノフルーツパーラー。

スーパーヘアコイケ。

渋谷parcoイッセイミヤケ メン。

イッセイ ミヤケ 青山。

スパイラル。

ウィルクハーン。

ル・ガラージュ。

AXISビル吹き抜け階段。

ラピュタ

たちばな。

ブリヂストン本社ビル1Fロビー。

 

 岡本太郎プロ野球近鉄バッファローズのユニフォームをデザインしたことがあった。それは、随分長いこと変わらずにいて、ずっと変わらなければ、新しいとか古いとかを越えてとてもカッコよくなる可能性もあるようにも見えていたが、岡本太郎が死んだ後わりとすぐに違うユニフォームになった。別に、それと無理に重ねることはないけれど、倉俣史朗が亡くなってから、この展覧会の時で5年たっていた。仕方がないのかもしれないし、勝手に変わらずにいてほしいというのも変なのは分かっていても、そんなことを思った。

 

(1996年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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