2002年6月1日。
そこで、森村はかなり見事に司会をしていた。会田誠がしゃべっているのを見て、本当に見た感じと近い人なのかもしれない、と思えた。
森村展は、それまで使っていたいろいろなキラキラした道具が25メートルのショーウインドーの中に並んでいた。その中に場違いな古い半分さびかけているようながっちりとした自転車があった。それは、森村の実家で使われていた商売用の自転車だと知った。そういうものも含めて「M式ジオラマ(25m)付き」という作品を構成していた。
「女優家Mの物語」というテーマがついた写真が並んでいた。それは女優に扮した森村がモノクロで被写体になっているものだった。それは、東京都現代美術館で見た「美術史の娘」のシリーズよりも、自然に見ることができた。
森村という美術家の評価が、勝手なものだけど、自分の中でまた上がった。
(2002年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。