アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「泉太郎  こねる」。2010.11.2~11.27。神奈川県民ホールギャラリー。

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「泉太郎  こねる」。2010.11.2~11.27。神奈川県民ホールギャラリー。

 

2010年11月20日。

 久々に妻と一緒にギャラリーに行く。ここのところ、課題とか、発表とか、授業とか、生意気にも時間がないような日々が続いていた。それでも、アートを見に行きたいと思っていた。

 

 11時過ぎにスタートし、県民ホールについたのは12時半くらいだった。ビデオを中心にしていて、何年か前に水戸芸術館の展覧会で,この人の作品を見てから、ばかばかしい感じがなかなかよくて、その人の個展をやるというので、見ることができれば、とも思っていた。

 

 入り口で、午後1時からパフォーマンスがあります、参加60名までです、と言われて、ちょっと迷ったけれど,そのスタッフらしき人の対応に違和感があったので、やめてしまった。

 

 作品は、一番でかいのが広い床一面に、何かしら大きいボードゲームらしきものを作りかけているような映像が映し出され、でも、なにか完成するわけでもなく、延々と人が作業しているように見えた。

 

 壁の穴から粘土を無理矢理押し出して、その姿をその場所で映像にしていたり、ぞうきんだか何かの形を、ガラスケースに入れて、絵になっていたり(?)があったが、面白いと思ったのは、会場の中に小さい小屋を作り、その中に様々なものを入れて、そこに作者がベルトで固定されて座り、その小屋をグルグルと何人かで回す、というのをその小屋の中に映像として流れていたのが、その小屋に座っている作者は変らなくて、回ることによって周りのものが容赦なく落ちて来たり、ぶら下がったり、粉がかかったり、となすすべもない感じが何だかとても面白かった。

 

 あとは、作者がいろいろなところを歩いている映像が流れ、その映像の前に水が入ったガラスのびんが置いてあり、そこのところを通る時だけ泳ぐような動きをするから、まるで、そのビンの中を泳いでいるように見える作品だった。

 

 さらには、ちょっとうーんというか、もっと思うがまま、くだらなくていいのに、などとも思ったが、でも全体ではよかった。

 

 途中でパフォーマンスの参加券を半ば強引に配られて、それは糸電話を使ったもので、午後1時から始まったが、ダンドリが悪く、そのスタッフだけがやたらと笑っているだけで、途中で頭に来て、出た。あんまり怒らない妻まで怒っていたから、そうとうひどかった。それに協力していた作者が気の毒だった。

 

 それからまた石川町のカフェに行き、すごくよかったのだけれど、時間がなくて、ちょっとあせりつつ帰って来た。途中で、カフェの人になぜかジャムのびんをあけてください、と頼まれた。

 

(2010年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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