アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「開発好明 展」雷と雨だれ。2012.11.2~26。Hasu no hana。 (オープニングパーティー)。ー)。

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「開発好明 展」雷と雨だれ。2012.11.2~26。Hasu no hana。
(オープニングパーティー)。

2012年11月2日。

 

 地元のギャラリー。とても大事で、特別な場所。現在、介護をしていて、資格を取るために学校にも通っていて、時間がない分、近くにこういう場所があるのは、本当にありがたい。
 
 このギャラリーの展覧会は、すべてが企画だった。(この言い方も美術業界にしか通用しない言い方だと思う。貸しギャラリーが主流だった頃のなごりだと思う。つまり、展覧会をする側がお金を出すのが普通になっていて、無料で展覧会をさせる=企画展ということになっている)。
 
 このギャラリーが、思いもかけず地元にできて、その展覧会の選択は、オーナーの筋がちゃんと通っているので、そういう志があるから信頼もしているし、おかげでいつもアートに触れられる。ここが青山だったり銀座だったりすれば、または中央線沿線だったりすれば、あっても珍しくないものだけど、地元にあるのは実は奇跡的なことでもある。
 
 だから、通っているし、通うことで、いつも気持ちが支えられているし、支えるような作品が多いから、とてもうれしい。
 
 しかも、cafeの側面もあり、ランチもある。オーナーの料理が、いつも清々しく、独特で、もちろん盛り付けも気が配られているので、アートに囲まれての食事は、少し日常から離れられる。とても、ありがたい。
 
 今日は、開発好明展のオープニングパーティーがあります、とオーナーから言われて、うちは介護をしているというものの、一人なら出かけられるから、約束をした。ギャラリーのオープニングパーティーは、行ったことがなかった。
 

 今日は歯医者と整形外科へ行って、帰って来てから、昨日読んだ資料としての「介護殺人」に関する本を読んだら、興奮してしまって、それはあまりにも身につまされたということと、その解釈があまりにも無理解で頭に来て、これまでの怒りが再燃してしまったのだった。それから、少し寝て、少し作業をして、出かけたら、もうオープニングパーティーが始まっていた。

 

 コーヒーを注ぐガラスの入れ物を使ってそこに水を注ぐことで音が出ていて、それをもう一人の人が音の処理をして、繰り返したりして、音を全体に響かせていた。最近の開発好明は、発泡スチロールを使った作品がトレードマークになっていて、その柱が吹き抜けを通って、立っていた。そこの真ん中に蛍光灯があって、光っていた。

 

 静かにみんなで聞いていると、次はカップうどんを取り出し、そこにマイクを入れて、容器をようじでさすことで音を出していた。そのあとは、ラジオを使い、チューニングを動かして、音を出していた。そうやって30分以上がたってから、終った。

 

 最後は、作品の中の蛍光灯を消して、作者がカメラで聴衆を撮影する、という終り方だった。それから、パーティーだったが、配られたワインも飲めず、オーナー以外は、誰も知り合いがいず、作者は、16年前、確か全裸での映像作品を見た記憶があり、その印象が強くて、そのことは気になっていたけど、もうやめるのかな、などという気配すらあったのだが、それから何年もたって、賞もとり、発泡スチロールをトレードマークにして、かなりメジャーになったのを知った。不思議な気持ちだった。誰もいないパーティーはつらくて、帰って来た。疲れが出て、眠くなった。

 

 明日は、また行って、作品をゆっくり見よう。

 

 

(2012年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

www.hasunohana.net