アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

横尾忠則 ポップアップ・ストア。2016.11.25~2017.2.10。DIESEL ART GALLERY 。

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横尾忠則 ポップアップ・ストア。2016.11.25~2017.2.10。DIESEL ART GALLERY 。

2017年1月7日。

 ギャラリーがなかったらおそらくは一生縁がなかったショップ。若い人向け、という気配が強くて、自分が身につけられるものが少なそうで、こういうところにいると、太っていた頃に店頭で少し見ていただけなのに、「ウエストサイズの80以上はありません」などと言われたことを、思い出しそうになるから、伏せ目がちでショップに入って「いらっしゃいませ」という声を受けながらも少し早足で歩いて、階段を下りて、ちょっと迷いながらもギャラリーだけを目指す。

 

 だけど、少し余裕が出来たら、服は若者向けだから難しくても、雑貨は買わせてもらう気持ちがあるのは以前来た時に、ギャラリーの担当らしき女性がとても親切に、しかも熱心に梅沢和木の作品のことを説明してくれたりしたので、そしてその話を聞きながら、長くなりすぎると、迷惑になるかも、と自意識過剰なことを思いながらも、とても楽しい時間だったし、だから、何かあったら恩を返したいという気持ちは今もあるが、まだとても貧乏なままで、ちょっと情けない。

 

 横尾忠則のポスターが壁にはられていて、缶バッチやポストカードからバッグやリュックなど、それから皿なども売っていて、余裕が少しあれば買いたい気持ちはあった。ずっとキャラ立ちしている作品であるのも間違いなくて、あ、横尾忠則だ、と分かるのも不思議で、それよりも本人の自信のありどころが不思議で、この前も雑誌のインタビューで、興味があるのはイチロー。アーティストとしての理想の形かも、といった話をしていた。

 

 ギャラリーを出て、ショップも出て、その外のカフェに目をやって、こういうところにちゅうちょなく入れるような経済的余裕が欲しいかも、などと思い、この前の妻の「年収800万円を目標にしたい」という(根拠はないけど)気持ちを実現させたい、それも自分がやりたいようにやって結果として、その数字を達成したいとは思っていて、その可能性の低さに、気持ちが勝手に重くなる一方で、そんなことを思い出すのは、横尾忠則を見たせいではないか、とこじつけっぽいけれど、思う。。帰りに渋谷駅までの道がすごく空いていて、一本違うだけで、こんなに人通りが違うのかと感じた。

 

(2017年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

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