アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

ガンダムプロジェクト。2009.7.11~8.31。潮風公園(太陽の広場)

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ガンダムプロジェクト。2009.7.11~8.31。潮風公園(太陽の広場)

 

2009年8月17日。

 

 友人にガンダムファンがいて、ちょうと10歳くらい下の友人で、考えたらちょうどガンダムは、その世代で、自分自身はその頃は大学生になるくらいの年齢で、夕方や夜にアニメを見なくなっていた。ヤマトまでリアルタイムで熱心に見ていた。だから、ガンダムにそれほどというか、ほとんど思い入れはないのだけど、その友人が見てきて、何か作る人なら見て来た方がいい、というススメもあって、私も人がたくさん集まってすごい、という事も聞いていたので、この8月いっぱいまでという事も聞いていて、出かけようと思った。

 

 妻も誘ったら、妻はアニメを1回も見た事がないし、おそらく私より知らないけど、見たいというので出かけた。昨日までコミックマーケットで死ぬほど混んでいたはずなので、今日は少しは空いているのでは、そして、昨日までの人手で屋台も休んだりしていないか、などと思い,レジャーシートと99円ショップで飲み物も買って、大井町りんかい線に乗って東京テレポートというよく分らない駅名で降りた。

 

 そこから歩く。10分ということだったが、それ以上にけっこう時間がかかるのは人がたくさんいるせいもあるだろう。途中にフジテレビがあって、まるで海の家みたいな混乱があって、人もたくさん歩いていて、目的の公園に行ったら人がすごく来ていて、屋台も並んでいて、ガンダムは大きかった。かなり足が長く見え、おそらく文句が出ていないのだから、細部までよく出来ているのだろうし、その足元を通ってさわるだけで人が並んでいるのだから、奈良の大仏の柱の穴をくぐったり、善光寺の下の戒壇めぐり、というような事と本当によく似ていると思った。インターネットで見たら、もう250万人が来ているそうで、それは東京ディズニーランドよりすごい人数なのではないか、などと思った。無料だけど、ガンダムは立っているだけだし。

 

 みんなが携帯やカメラでガンダムを撮っている。それはファインダーをのぞく人が少ないから、なんだか祈っている感じというか、お焼香しているような感じにも見え、ゲイサイ大学で森川氏という学者が仏像ですね。と言っていた事に影響を受けすぎているのかもしれないが、本当にそうだった。これが期間限定で撤去されるのはもったいなかった。これだけの人を集めるものなんて、他にそう簡単にあるとは思えず、本当にフィクションのものがこれだけ信仰のようなものを集めるなんて、すごいと思った。時々、ブログなどを見ていると、なんだか批判ばっかりと思ったりもするのだけど、このガンダムにはそういうのも見た事がなく、もっと上の世代ではこうした事そのものに対しての批判もあるのだろうが、そういうのもないというのは、やっぱり信仰なのかもしれない。

 

 富士宮やきそばの屋台には人が並んでいたので、妻の第2希望の冷麺の屋台で私はカレーを両方とも700円で買い、ベンチに座ってガンダムを見ながら食事をした。途中で午後2時になる少し前になると、妙に静かになり、始まりを待っているような空気の中で音楽が流れ、ガンダムが蒸気(?)を出したり、少し首が動いたり、目が光ったりして、それだけでオーッという空気になった。その時は、おおこれだけの動きでこれだけ盛り上がるなんて、みたいに思っていたけど、最後に首だけが上を向いた時はかっこいいと素直に思え、周りの人間のいろいろな気持ちがそこに入っていたようで、この動きだけでもいいのに、などと思った。

 

 しばらくいたら、太陽の強さで何だか疲れてきた。最後にハムくしというのを500円で買って食べたら、けっこう大きいハムを焼いたのをくしにさしているので、けっこうおいしく、それからお土産でも買おうと思ったら、そのショップに入るのに並ばなくてはいけなくて、あきらめた。

 

 そこから歩いて、途中のビルの中にあるコンビニでアイスとコーヒーを買って、冷房の中で休憩した。背広やワイシャツのおじさん達が外でタバコを吸っていた。そこが商社の本社ビルだというのを出てから知った。学生時代に入社の面接を受けて、落ちたところだった。ここに移ったのか、と思った。昔は赤坂か何かにあったのだけど。

 

 そこからまた最初の駅に戻る。行きより近い感じがした。

 行ってよかった。

 でも海水浴などに行くと、太陽をあびて、それだけでやられてしまうかも、と思った。帰ってしばらくたったら、日焼けしている、と妻に笑われた。

 

 

(2009年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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