2014年9月1日。
もう3ヶ月も前になったけど、ホドロフスキーという映画監督の映画を見て、その変さみたいなものに驚いたり、すごいと思ったり、と初めて見て思って、だけど、考えたらこれが1970年代初期にあったら、そりゃすごいと言われるだろうし、自分が若い頃に見たら、変に影響されすぎるか、それとも不自然に反発するかになってしまうから、それからずいぶんと時間がたったのだけど、今見てよかった、という気持ちにはなった。
その映画の途中で画面が急に止まったけれど、それも演出ではないかと思えるくらいだったが、結局それは故障で20分ほど止まったあげく、もう一度同じ場面で止まりかけて、そのおわびとして名画座2本だての無料券をもらい、その有効期限が今日だった。
全く知らない映画の2本立て。
『ダブリンの時計職人』公式サイト
最初の一本。ぱらぱらとしかいない観客。今では珍しくなった、足を前の座席に乗っける高齢者が、1つ置いた前の席に座っていて、時々気になるものの、画面は美しく上品で、ホームレスの話であって、麻薬中毒の話でもあって、最後は若者は死んでしまう。
ただ貧乏の恐さはあるものの、画面をずっと見ていられた。その若者との出会いによって、もう初老を超えたような男が少しずつ生きる方向へ行くいうのはかなりリアルで、いろいろと恐さもあるし、そして、その若者はどうしようもないのに、魅力的に見え、救いがあるようでなかったり、登場する女性も魅力的に見えて、丁寧な作品という印象だったが、見た感じは重かった。この2本立てのテーマが「社会的マイノリティの苦悩」というのを帰って来て、チラシを見て、初めて知った。
映画『ダブリンの時計職人』 (DVD)