箱庭プールという作品が、そのたたずまいも、そのネーミングも、印象が強く、同時に、その内省的な気配も、とても良かったのを覚えている。今回も、衣服という身近なものが、遠くなるのではなく、それでも、異質感のありながら、内省的な作品になっている、と思った。
『指田容史子は、ひとや生き物などが身体に纏っているもの、覆っているもの、また何かから身を守ろうとするプロテクターの役割をしているものなどをモチーフとし、人間の本質を探っているアーティストです』(チラシより)
『指田は制作すること、発表することについて「作品を通し自身の客観視ができ、考えていたことの点と点がつながって線になり、次に進んでいける、生きていけるという実感を味わえる」と述べています。また、2012年に初めて発表した子供服の作品は、本展「いつもそこにいてくれた」の契機にもなっており、作家自身の原点回帰へとつながっています。
今回は特に幼少期に焦点をあて、記憶を巡る形で、少女の衣服でのインスタレーション、関連した版画作品の出品を予定しています』(チラシより)。
指田容史子サイト
http://yoshikosashida.la.coocan.jp
Hasu no hana サイト
https://www.hasunohana.net/shibutakaoru
『現代アートとは何か』 小崎哲哉