アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

細倉真弓|散歩と潜水。2023.9.2~10.7。Takuro Someya Contenporary Art。

細倉真弓|散歩と潜水。2023.9.2~10.7。Takuro Someya Contenporary Art。

2023年9月16日。

 天王洲にあるビル。ギャラリーがいくつも入っている。

 そのうちの一つ。

 

 大きい写真。

 久しぶりに「かっこいい写真」を見たように思った。

 

(「TSCA」サイト)

https://tsca.jp/ja/exhibition/

散歩と潜水

毎日出会うイメージを日々合成して大きなイメージを作っていく。私はそれを仮に「地図」と呼んでいます。

地図は日々大きくなっていきます。そのデジタルイメージの中をスクリーン上で散歩して心惹かれる「部分」を探しに素潜りのようにデータに潜ってイメージを持って帰ってくる。

データの中に潜ってゆっくりとスクロールしながら画面を眺めていると、私が過去に撮ったイメージは自分を離れて、見たことのない、気づかなかった、魅力的な「部分」に出会います。

最初から写っていたものもあれば合成によって自動生成された細胞のようなディティールもある。

新しい発見と再トリミング。その作業は自分だけれど半分自分から離れていくような感覚もある。

そこからはデータを現実の世界にもう一度引き戻す作業をします。

日光により露光され、水に潜って定着されたクエン酸鉄(アンモニウムと赤血塩で得られるサイアノタイプと呼ばれる紺色の画像は、知っているようで知らない、劣化のようでもあり生まれ変わったようでもある、妙な居心地の悪さと新鮮さを私に与えてくれる。

 

細倉 真弓

(「TSCA」サイトより)

 

 

 

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