2004年12月22日。
夏に雑誌「ブルータス」で写真を見てから、なんだか凄くいい、と思っていたら、個展をやることを知った。それも、その展示写真のレイアウトまで自分でやるそうなので、勝手に行かなきゃ、と思っていた。
やっと行けたのが年末だった。
久しぶりのオペラシティー。
クリスマスの色合い。
写真は、ピンで壁に止めてある。
けっこう、見にきている人がいる。
誰かの家にいったような感じ。
色が変化していくようなものが並んでいたりするが、個人的にはそれよりも、やっぱりスナップ写真みたいのがいいと思った。
部屋のなんでもないもの。みたいなのが、いい。どうして、こういうのがいいんだろう。どうして、他の写真家と違うんだろう。そんなことを考えてしまうような空間と時間だった。
写真って、その人が写ってしまう。それも撮影者が。それならば、いい人が撮影すれば、いい写真になりやすいのだろうか。といった(バカみたいだけど)シンプルなことを、見終って、しばらくしてから思う。
(ただ、あとになって、相当、考え抜いて撮影し、展示も、かなりの試行錯誤をしていると知った。さりげなく撮られているようで、そうではないようだった)。
なんだか、不思議な写真で、展示だった。
でも、どこか、死んでしまった人が、今の世の中をさまよい歩いて、世の中っていいなー、などと言っているような写真にも見える。
明るいとか、楽しいとか、そういうわかりやすい明るさはないのに、肯定的な気持ちには、確かになれたような気がした。
売店のTシャツはどうしようか、と思って、買うのを、やめたりした。ちょっと欲しかったかも、と後で思ったりもする。
(2004年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。