アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「風景の見え方 写真・抽象・ことば」。1998.12.13~1999.3.28。川村記念美術館。

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「風景の見え方 写真・抽象・ことば」。1998.12.13~1999.3.28。川村記念美術館

1999年2月20日。

 

 去年に行った企画展「アートなの?」と、そのギャラリートークの印象が良くて、機会があれば、また行きたいと思っていた。それも、佐倉市立でフンデルトワッサーをやっていたので、セットで行こうと思った。

 

 マーク・ロスコの部屋(ロスコルーム)はよかったし、リチャード・ハミルトンの写真を使った作品もノスタルジーのありかたが好きだと思ったし、でも全体としてはこの前の企画展と比べると、少し物足りなく思ってしまった。だけど、まだ佐倉市立美術館にも行くから、と思っていた。

 

 送迎バスで、京成の佐倉駅に着く。なんとなく、嫌な感じがして、自宅へ電話する。5つ以上の伝言。家族からの言葉。「おかあさんが病院に行きたいと言ってます。」「とにかく早くきてください」。そういう危機感が増していく伝言。そこから、あわてて帰る。佐倉市立美術館には行けない。フンデルトワッサーは見られない。

 

 帰りも、電車で、2時間くらいかかった。もう、母は死んでいるかもしれないと思った。気持ちだけがあわてていた。実家にやっと着いた。そこに母はいた。イキグルシイ。死ぬ。マコトをよんで。ものすごく大騒ぎしたらしい。でも、異常はないと言われた。救急車でも、変だな、異常はないと言われていたらしい。

 家族4人で寿司を食べた。

 もう心配ないから。

 母は、そう言った。

 

 

(1999年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

 

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