1997年3月29日。
表参道という場所は、自分にはおしゃれで、ほぼ無縁だった。それがアートに興味を持ってからギャラリーもあるし、行く機会が増えた。スパイラルガーデンも、その一つだった。それまで知らなかったけれど、思ったよりも広いスペースがあって、そこに作品がある。
大きい金属の輪がある。時々、駅前にあるような大きなオブジェにも見える。
「静かに羽ばたく金属製の翼が、
見る人の心を振動させた前回の個展から5年、
西野康造がスパイラルに帰ってきます。
アトリウムには観客の動きに
シンクロして微妙なバランスでゆれる
直径10m、高さ1.3mの錆色の金属の輪が出現。
ギャラリーには全長18mものダイナミックな
作品が浮遊。6点の新作がスパイラルガーデンを
空間という枠を忘れさせるスケール感と
心地よい緊張感で満たします」
DMには、そんな文章があった。
確かに、そういう作品が並んでいる。
(1997年の時の記録です)。