アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

映画『エゴン・シーレ 死と乙女』。2017.2.25。ヒューマントラストシネマ有楽町。

エゴン・シーレ 死と乙女」。

http://albatros-film.com/movie/egonschiele/info/?page_id=8

 

2017年2月25日。

 有楽町駅からすぐそばのビルの上の映画館。なんとなくこじんまりとしていて、かなり居心地がよいといっていい場所で、そこで待ち合わせをして、甘いものを食べたくなってどら焼きを食べているところで待ち合わせをした人と会えた。

 

 映画が始まる。

 オーソドックスな作り。オーソドックスな話の展開。とはいっても、実在の人物だから、史実にもとづいているのだろうけど、でも、あのナルシスティックな自画像(実物を見たのは2点くらいだと思うが)とぴったりの、それも、女性にもてるのが前提での生き方は、どこかチャラかったと思ったりもしていたが、それでも、何か前が見えないような、ドロドロしているような時間。

 

 第一次世界大戦から、そのあとに続く、未来が見えないような時間の中で若い人間として、絵描きとして生きていて、絵に対しては誠実なのは少し分かったような気がしたが、周囲の女性も若くして亡くなっていくし、本人も若くして亡くなってしまったが、大勢の人が、おそらくは、それまでの歴史にはないほど亡くなっていった時代だから、それは日常的なことかもしれないのだけど、その絶望的な、どこかずっと酔っぱらってもいるような、不思議な映画だった。古いような、新しいような。

 

 

 

 

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