焼き物の人形が、ベッドのように見える場所に置かれている。
いくつも並ぶ。
とても静かな空間になっている。
『DOLLS-陶器の人形-
一歳の誕生日、娘に人形を贈った。
羊毛と布を使い、夜中に隠れて作った赤毛の女の子。
その日から娘は小さなお母さんになった。
アザラシの毛皮を着たエキスもー人形。
ビーズ刺繍のブーツを履いた三つ編みのインディアン人形。
木彫りの体に布を巻きつけただけのアフリカの人形。
ビロードのドレスがふわりと広がる陶器の人形。
旅先の博物館で見たとても古い人形達。
ガラスケースの前で、彼らの昔に想いを馳せる。
人形を作る時の不思議と穏やかな気持ち、おまじないのような想い。
そして、誰に習う訳でもなく、上手にごっこ遊びを始める子供達。
それはきっと、いつの時代も変わらぬ人間の本能かもしれない。
その昔、大海原へ向かう大切な人を守るため、進化を続けた編み模様の数々。
全てを包み込む編み模様は、果てしない不安をかき消すためのおまじない。
小方英理子 』(チラシより)。
『Eriko Ogata:DOLLS』
https://dessinweb.jp/SHOP/EO-0300.html