アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

書籍 『アーティストのためのハンドブック 製作につきまとう不安との付き合いかた』。デイヴィッド・ベイルズ。 テッド・オーランド 

『アーティストのためのハンドブック  製作につきまとう不安との付き合いかた』。デイヴィッド・ベイルズ。  テッド・オーランド 

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 すごく素直で真っ当な本だった。
 ごく当たり前だけど、基本的で大事なことが書いてあって、自分がアーティストでないけれど、励みになる。国も文化も違うはずなのに。
 
 部分的に引用すのは、誤解を招く可能性もあるけれど、それでも、いろいろと印象に残ることは少なくなかった。
 

「けっしてやめないための実践マニュアル

 A 作品を製作している友だちを作ろう。 

 そして互いに進行している作業について頻繁に情報を共有しよう。

 B [A]について考えることを学ぼう

 作品制作の目的はニューヨーク近代美術館に展示されることではない。  

 すべてが上手くいけば、美術館が結果的にあなたに近づいてくると考えよう。」

「アートにとっては不確実性とは、本質的なものであり、避けられず、また作品を製作しようとする欲望にはつきものなのです。不確実性に寛容であること。これが成功への必須条件なのです」

たくさん作って行く事。よくない作品をたくさん製作することによって、よくない部分や自分らしくない部分を取り除いていく。これを作業をフィードバックとよび、自分自身のビジョンについて学ぶ最短ルートであり、これが自分の作品を製作するということ 

「あなたがアーティストとして成長するのは、実現できる製作物に全力で向かうときです。その製作物には、自分が知っていることすべてが十全に照らし出されています。そして自分自身について知っていることが、そこにすべて含まれているのです」

「結局のところ、アーティストはスタジオに戻って、自分のアートにひとりで取り組む、そういう潔い認識に落ち着きます。以上です。このシンプルな真実こそが、私たちが共有しているもっとも深い絆かもしれません」

「ほんとうに行う価値のある製作とは、そして自分が確信して行うことができる製作とは、自分が気になることに集中して行う制作活動だけなのです。これらの問題に集中しなければ、人生が継続することを否定することになってしまうのです」

「それは複雑に絡まり合った選択肢です。自分の仕事に全力を打ち込んだとしても幸せになれないか、あるいは全力を打ち込まないために幸せになれないことが約束されているか。そのふたつなのです。つまり不確実性をとるか、確実性をとるかの選択肢です。興味深いことに、不確実性を選択することは、心地よいことなのです」