2017年2月1日。
会田誠がツイッターで評価していたので、見ようと思った。さらには、一度は行きたい「ヴァニラ画廊」という場所だった。歩いて、地下2階という、ある種のギャラリーとしては恵まれた場所にあるんだ、とちょっとワクワクもして、階段を降りていった。
500円の入場料。ギャラリーでよく見かける受付の女性とは違って、もっと世の中に慣れているような人が、笑顔をうかべて自然な振る舞いをしていた。
自画像がある。つるつるの画面。うまい、と思うけど、ちょっとした恐さみたいなものもあった。チラシの表にある作品も、並んでいた。キャバクラの様子を絵にした、ということらしく、行ったことがないものの、いわゆる水商売の女性の肌の感じが、これだけちゃんと出ているのは見たことがなく、その正確さがすごいと思った。
あとになって、インターネットでインタビューを読んで、作者は、ヤマンバギャル、そのあとにキャバ嬢も経験し、しかも、子どもの頃から自然に絵が上手いタイプということも知り、なんとなく納得感もあったが、キャバクラ嬢のときに、IT社長に気に入られて引き抜かれ、だけど、ひたすら小さい部屋に閉じ込められ絵を描かされて、でも、とんでもない契約書を書かされたので逃げれず、おかしくなりそうになった頃に、会社が倒産して逃げた、といったすごい経験も知ったが、ギャラリーの壁に、妄想を形にした圧倒的な濃度の落書きといっていいような絵や文章が並んでいて、それも含めて、おもしろいと思った。
そのギャラリーは、カラーがはっきりしていて、潔かった。ショップも、徹底してカラーがしっかりしていた。
(2017年の記録です。多少の加筆・修正をしています)。