2017年2月1日。
ヴァニラ画廊のあとに、寄った。
どこかで見た、ストローを並べた作品だけは覚えている。森美術館での羽毛が雪のように見えるという作品は、聞いたときには、もっとわくわくしたのに、実際の作品は、期間が少したったあとのせいか、思ったよりも軽さを感じなかったのを、覚えている。
ギャラリーの受付には2人の女性。「帰りはエレベーターを使わないでください」という注意が不思議だった。厚めのビニールのカーテンをくぐって、階段を下りていくと、もやもやと霧がたちこめていた。光がさしていて、ちょっと虹っぽくなっていて、ただ、ぼんやりした空間だった。その奥に、吉岡の作品が映る映像。それを見て、その空間にしばらくいたのは、もっと鮮やかな、もしくは、驚くような光の効果が、と思って待っていたが、勝手に期待のハードルがあがっていた。もっと何かを見たかったと思ったが、もしかしたら自分が見えていなかっただけかもしれない。その霧が他の階に行かないために、エレベーターを使わないでください、という張り紙があって、納得は出来た。
階段を登って、受付の女性に、この霧の成分の事を聞いた。水ですか?そうすると、作品で、その情報は教えられていません、という答えだった。その答え方に、何だか少し満足した。
(2017年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。