アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

キュンチョメ個展「暗闇でこんにちわ」。2016.8.27~9.24。駒込倉庫。

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キュンチョメ個展「暗闇でこんにちわ」。2016.8.27~9.24。

駒込倉庫。

 

2016年9月3日。

 初めて行くギャラリー。駒込という駅自体に、もしかしたら降りたことがないかもしれない。出口の階段を上がったら、公園があったけど、何本か樹木があり、下はコンクリートが固められていたが、そこは染井吉野の発祥の地記念、みたいな場所らしく、ということはそこにあるのはサクラのはずで、ここで花見をしたら、染井吉野の元祖みたいな気持ちがする花見になるのかもしれないなどと思って、地図では坂道は分からないので、そこから下りになって、少し距離があるな、と思う頃に着いた。

 

 建物の前に女性が座っていて、展示ですか?というようなことを聞かれて、はいと返事をすると、軽く説明をしてくれた。中は暗くて、カーテンをくぐって、次の展示へ行くというシステムです。縦に長く、という話を聞いて黒いカーテンをめくって中に入る。

 

 針と糸。針の穴に糸を通すのをどうやら二人で協力しあっている針と糸がアップになっている映像。

 新しい顔。遠い場所から来た難民と、新しい場所で新しい顔をつくる(福笑いみたいなことをする)を映像で記録してあって、それを見てから、次のカーテンをめくったら見知らぬ外国人がいて、英語しゃべれますか?ちょっとだけ、というぎこちない会話から始まって、そこに福笑いみたいな部品があって、目隠しして、二人で顔を作る。それも3分間でというルールを聞いて、目隠しをして、そのうちに材料をさわって、その彼に渡して、確認して作って、アラームが鳴った。口が目になっていた。楽しかった。笑って、次の部屋へ行く。

 

 小さな光がいくつもあって、それがだんだん大きくなって来て、近くに来ると、7人の人が口にライトをくわえているのは分かる。その人たちが、ロンドンに住む移民と難民だというのは説明で初めて分かった。

 

 そのあとの部屋。映像。犬が寝ていて、その前に目覚まし時計があって、それはテロや戦争や震災など世界が大きく変わった時刻にあわせてあって、その目覚ましが突然なって、犬がおたおたする映像。確かに大きな出来事は、いつも突然起こる。

 

 福島第一原発のがれきから生える昆布から製作された砂時計と、チェルノブイリ原発のそばのゴーストタウンの建物の破片から製作された砂時計が並んでいて動き続け、その製作の過程が映像で流れている。

 

 チンポム、っぽいと思ったら、チンポムのリーダーが主催したアートスクールの出身者だったが、若いアーティストの方が、なんだか真面目になっているようには思ったが、よかった。何かを忘れずにすむような気がするし、見ていて、ああそうか、みたいな気持ち良さもある。

 

 

(2016年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

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