アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

Chim↑Pom 「日本のアートは10年おくれている」。2008.7.7~7.27。ナディッフ・ギャラリー。(NADiFF a/p/a/r/t)。

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Chim↑Pom 「日本のアートは10年おくれている」。2008.7.7~7.27。ナディッフ・ギャラリー。(NADiFF a/p/a/r/t)。

 

2008年7月26日。

 

 恵比寿で降りる。地図をプリントアウトしていて、それを見ながら、歩く。途中で、電信柱に矢印が書いてある。途中から、ここでいいの?みたいな細い道に入り、最後の電柱には、ナディッフ。と書いてある、その手前に、ものすごく古い木造モルタルのアパートがある。築40年はたっていそうで、それも壁が湿って、それによって色が暗めに変わっているように見える、そんなすごみがある建物があって、その向こうに新しいビルが建っていた。

 

 地下に、チンポム。「日本のアートは10年おくれている」。1階をちょっとのぞいて、チラシを一通りもらってから、また地下へ行く。中は、工事中のむきだしのコンクリートの床に水がたまっていて、ペットボトルがたくさん浮いていて、壁にはスプレーで描いた落書きがあって、そこの中にモニターがあって、この状況になった時の画像が流れている。ばか騒ぎ、というヤツなのだろうけど、批判されたら、その相手を軽く笑うみたいな感じがする。

 

 まず目立つ、が先に来ているような。でも、雑誌で見ただけだけど、渋谷でネズミをつかまえて、それを剥製にし、ピカチュウみたいにしてしまう、という作品はスゴいと思えた。

 

 だから、今回も見にきたのだけど、嫌がられる事。という他人の目線みたいなものを先に設定しているような気がする。作品として提出する、という事から考えれば正解なのかもしれないけれど、目立つが先に立っていて、それは正直だったりするのだろうけど、届きにくい気がする。でも、それは、見る側のひがみがあるかもしれず、さらには、それだけ日本のアート界は、ある意味、軽く見られても仕方がないのかもしれないとも思う。

 

 1階は、青山にあった時と同じような本屋になっている。音楽関係がなくなっている。もうCDみたいな形では成立しにくくなっているのかもしれない。チンポムの作品や、自分の写真がTシャツになっている松井冬子の作品集が、もう2冊目が出ている。全体の雰囲気が表参道にあった時は、完全にオシャレだったのに、ここは、もう少しざらついた感じになっていて、だから、そのぶん、今になっているのだろうか、などと思ったが、また来たいとは思った。今度は、なんだかビビって行けなかった4階の喫茶店も含めて来ようと思った。ナディッフって、チャレンジしていて、すごいと素直に思えた。

 

 

(2008年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

 

www.nadiff.com