2005年8月13日。
弟と母と妻と私。
初めての4人での外出。
何だか、必死だった。時間がない。内心は、凄くあせっていて、でも、必死で穏やかにしているという矛盾している状況。
母はずっと入院していて、さらに病状がよくなかった。今日は、病院に外出届を出している。
弟の予定を聞いて、それに合わせて、平塚市美術館で、現地で直接まち合わせ。
三岸節子展。
この前、「美の巨人」で見たばかり。
そういえば、その夫の三岸好太郎で、2週続けて番組をやっていた。そういえば、三岸節子のアトリエが、大磯かどこかにあって、地元の人でもあったんだな、と思った。
絵を見た。
エレガントな佐伯祐三という感じ。
時々、あ、きれいだな、とも思う。
母が、喜んでいた。
よく、三越か何かで、この人は展覧会をやっていたり、というから、余計になじみがあったようだ。
じっくりと見た。
白やいろいろな色の絵。
晩年の絵。80を越えた頃の作品、桜の絵とか、そういうのが、やっぱり激しくなってきて、というか、何かを気にする感じが減ってきて、それは、とてもいい、という方向は確かに見えてきて、すごいと思えるような作品になってきたように感じた。
じっくりと見て、1時間くらい見て、売店でカレンダーとかコースターとかポストカードとか買って、弟がカタログを欲しいというのを、「買ってあげて」と母が、「母親」の言い方で言っていたので、買った。その後、喫茶店で、デザートを食べた。
しばらく、この日のことを、母は喜んでいた。よかった。
それから、1ヶ月半くらいの後、実家に2泊3日で母の外泊をした。5年ぶりだった。喜んでくれて、よかった。
(2005年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。