アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

YOUNG ARTISTS JAPAN VoL.3。2010.10.30~10.31。交通会館(東京・有楽町)。

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YOUNG ARTISTS JAPAN VoL.3。2010.10.30~10.31。

交通会館。

2010年10月31日。

 この前も千葉でグループ展をやって、そのお知らせが来たけれど、妻が足の小指の骨にヒビが入ったこともあり行けなかったが、それから半月ぐらいで、また別のイベントに参加していると、もんだみなころ氏から連絡が来て、昨日、妻が雨の中、行っていて話は聞いて、励みになる、と言って、帰ってきていて、今日は台風が来ると聞いていたので、どうしようかな、と思っていたら、晴れた。出かけることにした。

 

 いろいろとやることもあるけど、その作品を見たいし、その作者にも会いたいし、と思って、出かけた。いつも定期を使っている路線の駅だから、そのまま行けるのがちょっと嬉しい。近くに無印の本店があるから、そこに寄って、よかったらジャッケットでも買おう、などと思って、それから本屋もあったら美術手帖村上隆の特集だから買おうなどとも思って、日比谷の駅を降りてからずっと地下道でビッグカメラとか、国際なんとかセンターとか、それから交通会館もそのまま入れる構造になっているのを初めて知った。地下の店はなんとなく閑散としているから、でも、差し入れに飲み物でも、と思って、静岡の店に寄って、あまり他では見ないようなペットボトルのお茶を買って、その時に、ここ交通会館ですか?と聞いてしまって、そこから12階に上がる。

 

 展示場というより、ホテルの記者会見的な感じで、あれ?と思ったが、名前には、「ヤング…」とあったので、昨日、妻が買った入場券をもう一度、使えた。入って、すぐにアベアサコという人の作品があって、妻がいいと言っていたし、でも見ていると、なんとなくよくてTシャツにしたい、という気持ちになっていたら、他の人と話していたはずの作者本人が、よろしかったら、とポストカードを渡してくれた。

 

 それから、もんだみなころ氏のブースに行ったら、先に誰かがいて、一人は思い詰めたような若い男で、話し込むような感じだったから、すっと通り過ぎて、他の作品を見て回った。ビルの中で、そんなに広くないはずなのに、そして、こういうイベントがあるのも初めて知った。妻がゲイサイより少しゆるめな感じ、というのが何だか分かった気がした。途中で、少しいいな、と思えるようなものもあったが、しばらく回って、もんだみなころ氏のブースには、まだ男の人がいたからまた通り過ぎようとしたら、向こうから気がついてくれた。笑顔で、ああ、と言ってくれた。それから、あいさつをし、絵を見せてもらった。19歳、というテーマ。本人にとっては、一番苦しかったりつらかったりした頃の事をテーマにしている。精神を病んだ、と言っていて、今年で24になると言っているし、一人暮らしだし、でも,絵を描く事で回復してきた、と言っていて,その絵がウソがなくて、私は好きだと思えた。ただ、本人は無理をしすぎないように、調節しながら、描いてます、という事だった。とにかく続けるというのは素直にすごいと思って、今回の絵も力があって、きれいで、ドローイングが1枚3000円か…と思ったが、買った。

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もんだみなころ 

 

 一番最初の頃のスケッチブックには自殺未遂みたいな事も書いてあって、思ったよりきれいで、でも何だか悲しい感じがしたり、やっぱり絵に力がある、と思った。でも、この前より雰囲気がすっきりとしてきて、穏やかになってきた気がした。その一方で、こうした姿勢の人を間近で見ると、自分がゆるくなっている、と確かに思った。

 

 

(2010年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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