アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「リー・キット/ 李傑 展」。2015.6.2~7.26。資生堂ギャラリー。

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「リー・キット/ 李傑 展」。2015.6.2~7.26。資生堂ギャラリー

2015年7月5日。

 青がきれいで、そういう作品が並んでいるというイメージだった。仕事の帰りに銀座駅を通るので、その時間によってまずは資生堂ギャラリーに行って、そのあとにエルメスギャラリーへ行こうという予定を勝手に立てながら駅に着き、日曜日の銀座を歩く。ここのところ何度かしか来ていないが、4丁目の交差点から7丁目へ向かうと、違う言語を話す人達が多く、たくさん買物をしているみたいで、そして、歩行者天国になって、すごく人が多い。

 

 入り口では、まずカサを傘立てに置くようにいわれ、それから、説明を受ける。奥のソファーは座って大丈夫ですが、ほかはさわらないで下さい、と言われ、不思議だったが、その会場は、ソファーやクッションも含めて作品だった。

 

 光があたって、意味がありそうでないような数字も出て、壁にはられた印刷物とか、ただ、全体的に気持ちがよくて、目がはなせないような感じと、水色のトーンが気持ちがいい。

光が少しずつなくなっていく作品とか、あわくて、微妙な変化とか、そんな感じがずっとあって、しばらく見ていて、その変化はそれほどないにしても、光とか、配置とか、ソファーとか、部屋の感じとか、ありそうでないので、見ていて、ちょっと宙づりになったような気持ちにはなった。

 

 都市生活者という印象もあるし、きれいではあるけど、ただ、気持ちいいだけでなく、微妙なイライラ感みたいなものも、安定感がないせいか、伝わってきて、ただ、後になってチラシを見ていてもその作品それぞれは気持ちがいい。洗練されている、という事かもしれないし、香港生まれの作家というだけでなく、それも、もちろんあるけど、「恋する惑星」の感じだと、強引に思って、そして、そのことによって、自分が少し恥ずかしくもなる。

 

 

(2015年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

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