2004年7月4日。
友人夫妻2組を誘う。
何とか日程を合わせてもらい、7月の4日の午前11時にヒルズのルイーズ・ブルジョワのクモの下で、集合と決まる。早いが、だけど、久々にみなさんに会える。
クモが近付いたら、遠ざかっていく友人夫妻を発見して、妻が追い掛ける。日陰がよかった、とのことでした。
そして、妻と友人夫妻は建物の中で待ってもらい、クモの下で待った。久々の日光浴。そろそろ時間を間違えたかな、と思う頃にもう一組の夫妻が登場。よかった。よかった。
MOMA展は、それなりだった。
モダンとは何か?というテーマにそって「根源に戻って」「純粋さを求めて」「日常性の中で」「変化を求めて」の4つのテーマに分けられた展示が並んでいた。この前の六本木クロッシングよりはごちゃごちゃしてなかったものの、こういう、おそらくモダンテートに始まったようなやり方は、もういいかな、という気持ちになる。これも、雑誌などで知ったような気持ちになっていることは間違いないが。
だけど、フランシス・ベーコンはよかった。何だか黒い背景がやたらとツルツルに見えた。エゴン・シーレはかっこよかったし、いつも若さを感じる。ウォーホルは相変わらずだし、という感じだった。だけど、アメリカにしてみれば、国宝のようなものなんだろうと思う。歴史が短い分だけ、さらに。
ブランクーシの金色の彫刻が少し傷がついていた。ジェフ・クーンズの掃除機が縦に並んでいるのも初めてみたし、何しろいろいろあって、それはよかった。「純粋さを求めて」のところで、いろいろなアーティストや建築家の作品まで、みんな「モンドリアンっぽい」ものとして並んでいるのは、面白かったが、ちょっと強引な編集という感じもあった。
キリコのも何だか不思議な静かさはあったし。
全体では、印象が薄くなってしまったが、だけど、いろいろ見られた満足感みたいなものはあった。フェリックス・ゴンザレス=トレスのキャンディーの作品があった。そばにいた、子供が「さわっちゃいけません」と言われていたので、「大丈夫、食べてOK」と伝える。
その後もイリア・カバコフの個展も見られた。いくつかの世界といくつかの世界観の組み合わせなのだろうが、でっかい足がおもしろかったが、それに対しては、絵が小さすぎるのかも、などと思ったし、壁の写真に添えてある文章も何かしら書いてあるのだろうけど、意味ありげすぎるし、少しはったりかも、などとしゃべって見たら、けっこう楽しめた。
(2004年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。