アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

奈良美智。落合多武。杉戸洋 by KIDO Press。2004.8.22。スペースフォース。

f:id:artaudience:20210917100205j:plain

奈良美智落合多武杉戸洋 by KIDO Press。2004.8.22。
スペースフォース。

 

2004年8月22日。

 3人の新しい版画を木戸均という人が刷ったものという展覧会。

 

 2回、問い合わせの電話をした。

 中目黒から徒歩5分。

 地下へ下っていく階段の先には、部屋の真ん中に大きいテーブルがあり、その周りの壁にリトグラフエッチングの作品が並んでいる。

 

 落合のプリントは、ささやかにうすーく女の子が描いてあって、オレンジ色の中にあって、とてもラフなんだけど、なんでだかすごーくよかった。けっこうしばらく見ていた。

 

 杉戸の作品は、ものすごく、ひっそりと消えそうなラインで作られた世界というか、それでもエッチングだったりもするんだけど、それでも、独特の世界が、とても濃く漂っていて、その大胆さみたいなものにも感心した。

 

 奈良の作品は、特徴の強い作品という感じのものに加えて、タコの頭の上にとぐろを巻いたうんこという子供の落書き、っていうように見えるものもあった。何だかよかった。だけど、そこにいるスタッフが渡してくれた金額表は、奈良の作品で10万円を超えていたと思った。

 

 そのカフェはよかった。

 作品もよかった。

 頭の中、というか、気持ちが微妙に切り替わった。

 

 

(2004年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

bijutsutecho.com