2008年5月31日。
タイトルがよかった。
その前に見た、大岩オスカールがよかったねえ、という話を一緒に行った妻として、戻って、ああ別に2階からそのまま3階へ行ってもいいんだ、と妻にあやまり、そして、入るところが「グロテスクの庭」というテーマで、グロテスク模様(ルネサンスのひとびとが古代ローマ時代に描かれた壁画の中に発見し、その後流行したらしいとリーフレットで初めて知った)を壁に直接描いたような作品から始まり、それから大正時代の河野通勢の絵になり、(この人は自画像で認められて、それから描かなくなったらしいが、それまで描いていた植物の絵があった)このモアモアした、うっとおしい感じがアジアの日本の庭だよな、と思わせ、この人がひたすら植物ばかりをずっと描いていたら、どうなっただろうか?とちらりと思ったものの、その後も、微妙に古い博物館的な作品が続いた。
中村忠良のエッチングは、その黒さや細かさが本人の必然を感じ、面白いと思ったし、プノワ・プロワザの紙の模型とデッサンで出来たどこかぺらぺらだけど、面白い世界は、見ていてあきなかったし、こういう作品の方が、どうしても興味をひかれてしまう。
最後、天空に広がる庭。というテーマで内海聖史の作品は、点だけを重ねたと思われる、でも緑が広がっている世界。そして、小さな正方形のキャンバスを無数に並べて、色が広がる世界。は、とても面白かった。というより、そこの部屋は気持ちが広がるような気持ちになった。
そして、最後は須田悦弘のガーベラ。
壁に棚を作って、そこに枯れたガーベラが大事に置かれていた。この置き方で妻は最初、須田さんの作品じゃない、と思ったらしい。確かに、もっとさりげない置き方をいつもしているから、ちょっと違うかも、みたいな感じはした。
ショップで須田の作品。雑草が売っていた。お金があったら、欲しい金の作品。30万円以上。
ショップで大岩オスカールのカタログは買った。空中庭園は、装丁はカッコよかったけれど、中味がどうしても古さが目立ってしまい、買わなかった。
(2008年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。