2016年6月4日。
インターネットの情報で、小沢剛の個展があるのを知り、能楽を見に行った場所の帰りから寄れる時間だったので、地図を見て、歩いて向かった。
確か以前は、違う個展で来たのか、それとも別の名前になったのかもわからないのだけど、重いドアをあけて中に入ったら、壁に絵が並んでいる。それは、南相馬市の子ども達が、自分の好きな人の絵を描いて、その目の部分に線があって、それを連続すると目のところに一筋の光があるように見える、といった感じになるらしいが、その絵は、子供たちが描いた絵を小沢が模写して描いた、ということで、それが壁に30枚ほどが並んでいる。
それを見て、そうして作られていた過程に意味がとてもありそうで、ただ、この作品名自体が、100枚ものふとんが重ねられた巨大なふとんの山の作品で、そこで子ども達は遊んだりできるが、特に2011年以降、高い放射線量で外で遊べなくなっている子ども達のために福島県立美術館で実現したらしい。そして、そのふとんの山の頂上がポストになっていて、小さなカードに自分の好きな人の顔を描いた、その結果が今日見た作品かと思うと、また少し気持ちは変わる。それでも、それほど長い時間、そのギャラリーにいることが出来なかった。
(2016年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。