2015年6月21日。
電車に乗って、神楽坂で降りて、地図を見ながら、歩く。
地図では分からなかった少し折れ曲がった意外と急な坂道を下る。目印でもある郵便局があり、隣にギャラリーがあった。初めて来る街。静かそうで、住みやすそうで、おしゃれな店があって、なんだかちょっと気持ちがあがる。
ギャラリーの中は静かだった。
作品も、半立体、レリーフというのだろうけど、少女っぽい感じ、という印象で、家に帰ってから、妻に荒井由美の感じ、と説明して、気恥ずかしかったけど、いたいのと成熟の中間にとどまっているように見えて、そうしたことに感心しつつ、見ていると、心が静かに、少しざわつく。
ギャラリーの奥に小屋があった。中は白い。鳥の形にくぼんでいる壁。あとは、白いけど、ふくらみがあるから、広さがちょっと分かりくくて、だけど、そこにいると、気持ちが静かに、心地よさみたいなものがあって、なんだかよかった。この小屋は、建築家と一緒に製作したらしいが、カウンターにあった写真を見せてもらったら、少し広めの暗めの場所に置かれていて、そこで、中が明るい、というような設置のされかたをされていて、こういう場所で、また見たいと思った。
もう一度、最初の部屋に戻って、再び、小屋に入ろうと思ったら、おしゃれなカップルが入ってきたので、出てきてしまった。
知らなかった街の知らなかったギャラリーで、気持ちに降りてくるような作品が見られて、よかった。
(2015年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。