アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

「写真ドローイングアート」 佐藤玲ワークショップ。2009.8.22~23。恵比寿ガーデンプレイス。

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「写真ドローイングアート」 佐藤玲ワークショップ。2009.8.22~23。恵比寿ガーデンプレイス

 

2009年8月22日。

 何ヶ月か前にワタリウム美術館へ行って、そこでカフェをやっていた佐藤怜が、今度、夏にはガーデンプレイスでワークショップやるかもしれません、と言っていたので、その日程を確認していて、この日に合わせるように義母にはショートステイに入ってもらった。

 

 今回から、妻ばかりにショートステイの時に見に行ってもらうのをやめ、できたら、ほとんど私が行こうと思い、午前中に行ったら、なんだか一人で車イスへ乗り込もうとしていたようで、それがおかしい事で危ない事だと理解させるために必死だった。家に戻って来て、食事をして、洗濯を干して、妻に少しだけ昼寝してもらっている間に皿を洗い、ガーデンプレイスに着いたら、2時半びったりくらいだった。今回のワークショップは2種類あって、片方が先着300名様まで、と書いてあったので何だか気持ちがあせり、トイレに行って着替えて、広場みたいなところに着いたら、まだ全然大丈夫だった。

 

 もらったポストカードに描いていたら、ほとんど気配もなく佐藤怜本人がそばにいて、描いた絵を「かわいい」などと言ってくれていた。こんにちは。とあまりにも自然に言うので、つられてあいさつをし、てっきりワタリウムでも話したし憶えているかと思ったが、後で妻が「それだけ自然なのよ」と言い、確かに憶えているとかいないとか、ではなく、その自然さがやっぱり凄いのだろうと思い、憶えている、と思いたがった自分が、やっぱり自意識が強くてちょっと恥ずかしかった。

 

 それで絵を書き、オリジナルポストカードももらい、それから自分が撮影した写真を1枚100円で出力してもらい、その写真を撮っている時も、自分は上手く撮りたい、というような意識がどこかにあって、なんだか、と思いつつ、だけど、印刷するように出力を4往復している紙を見ていたら、途中で止めた方がおもしろいかも、と奇をてらった事を考えている自分もいて、そして、描いていたら、また佐藤玲があらわれて、「これキレイですね」「これ、あそこの植え込みにあったんです」と答え、その会話の自然さに、また感心した。

 

 それから、マックへ行き、ソフトとコーヒーを買い、コーヒーを落として半分くらいは中味をなくし、ベンチでそれでも食べたり飲んでいたら、ここが恵比寿というオシャレな街というよりは、どこかの海の家にいるような気持ちになって、なんだかすっかりくつろいでいて、マックカフェというところ(マクドナルドの中だけど)でキャラメルマキアートを買って、340円を払い、それも飲んで、佐藤玲の作品やみんなの作品を見て、そうしたら、もう4時近くになっていた。1時間以上があっという間だった。

 

 妻が、今度は無料で貸してくれるポラロイドカメラで撮って、それに描こう、と言うので、カメラを借りて、佐藤玲に頼んで、スタッフに3人並んで撮ってもらい、それに妻が丁寧に描いた。

 

 協力してもらったので、佐藤玲にも見せようと思ったが、車イスの参加者に丁寧にいろいろ説明しているので待っていて、それから本人にも見せて、よかった、とも言ってもらった。私は、これをやってみて、佐藤玲の凄さが分かった気がした。うまく描いてやろうとか、そういう邪心がほとんどないように思えるのが凄いと思った。

 

 なんだか満足だった。

 気持ちがいい時間だった。

 

 

(2009年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

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