アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

YCC Temporary 大巻伸嗣。2017.4.14〜6.4。YCC ヨコハマ創造都市センター。

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2017年5月30日。

 もう2カ月くらい展覧会をしているのに、知らないままだった。この人の作品は、床の上に何かを広くまいて、それを作品として成立させている人であって、それは映像で見たりもしたが、だけど、実際に見ないと分からないし、それは再現も出来にくいものだろうから、現地で見るしかなくて、今回のものもみないと、また機会を逸する気もしたので、用事があって、その帰りに寄った。

 

 以前は違う設備だったはずだけど、そのビルの3階にあがると、そこに受付があり、300円を払って、注意事項の説明を受けた。繊細な作品なので、くしゃみなどは気をつけてください、荷物も多いと、影響もあるので、貴重品以外は、その奥のたなに置いてください、15分くらいで一サイクルです、といった言葉があり、そして、この写真だと真ん中の通路を人が歩いていますが、今回は、壁際のところだけですので、座ってみていただいたりすれば、と思っています、といった注意をされ、部屋に入る。

 

 白い部屋。白い光。床一面に砂糖細工のような光景が広がる。光が少しずつ変っているようで、見え方が変る。広い床に水晶の顔料が広げられていて、そこに街の地図のような光景が広がり、そこに花の型があり、それは、ただまいてあるだけらしくて、そこに人が乱入すれば、それで作品が全部ダメになる、と思いながらも、見ていて、微妙に変化していって、先にいるお客が若い女性二人と、年輩の男性と若い女性のカップルがいて、そのカップルがかなりしゃべり続けていて、そして、光景は微妙に変っていって、そのうちに暗くなり、壁面の窓のようなところに何か意味のあるような映像がまっ赤に映る。

 

 地図は横浜。戦争での空襲の歴史とか、いろいろな意味あいがそこにあるらしいが、そこに座って、時々、姿勢を変えたり、場所を変えたりして、30分くらいはいたのだけど、あきずにいられた。時間の流れが、ここではたぶん少し違っている。

 

 外へ出たら、受付の係の人が替わっていた。

 これから入る人への説明に、やや苦戦しているようだった。

 

 

(2017年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)

 

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